砂地に浮かぶ島、モンサンミッシェル | サスライノヒビ

砂地に浮かぶ島、モンサンミッシェル

monsan
モンサンミッシェルにどうしても行きたかった。

レンヌからバスで1時間20分程。

雨が降っていたけれど
つく頃にやむことを祈りながら
出発した。

どうしても砂地に浮かぶという島を見てみたかった。

ここの島はもともと陸続きで
森の中にそびえる山だったのらしいけれど
あるとき
津波が森を飲み込み
山は陸と切り離されて
島となってしまったという。

そして
その島のてっぺんには
修道院がある。
昔、大天使ミカエルが
司教に
「この土地に修道院を建てよ」
と告げたのだという。

なんとも神秘的な話だ。

なんで雨なんだろう。

青い空をバックに建つこの島は
きっともっと
素敵に違いないのだけど
あいにくの雨。

けれど
天気を悔やんでも仕方ない。

修道院までの
長い道のりを歩き
修道院に到着。

ここから見る
周りを取り囲む砂地の景色は
空のグレーにとけていく。

なんだろう
この感じ。
自分自身まで砂地に溶けてしまいそうな気分になる。

修道院の中も
とっても神聖で
でも、なぜか
時折見える周りの景色に
ここにいる人たちが吸い込まれたんじゃないだろうか、
という錯覚に陥った。

ゆっくり
ゆっくり
歴史を感じながら
そこを歩き
何度も砂地を見ながら
無になって
修道院をあとにした。