日本 | サスライノヒビ

日本

関空から神戸へのバスの中。
UNICORNの「すばらしい日々」を
ヘビーローテーションしながら
にまにましていた。


うーん。
神戸へ近づいているなぁ、と。
いろんな思い出を思い出しながら。
これからのことを考えながら。


駅にたどり着いて
電車に乗ったら
日本の
夜の電車の匂いがした。


いっぱい顔の赤い人たち。

そうか。
今日は金曜の夜か。

全部聞き取れる酔っ払いサラリーマンの会話を聞いていたら
途端に現実に引き戻されて
このまま
関空に戻って
どこかに飛びたくなってしまった。


なんだろう。
この感覚。


自分の駅に着いて
タクシー乗り場に行くと
長蛇の列。


こんなとき
日本じゃなかったら
「あら?どこに行くの?」
なんて会話が始まって
待ち時間も退屈じゃないのになぁ、と思いながら
タクシーに乗り込む。


「すごい荷物やね。どこからの帰り?」


あ。
関西のタクシー運転手だ。


「あ。3ヶ月くらいヨーロッパ回った帰りです」

「へーーーー!いいねぇ!お金めっちゃかかったんちゃう?
 100万くらい?」
「そんなにはかかってないと思う。60万くらい(推定)?」
「へーーーー!!若いからできるんやで。

 今のうちにやっとき、やっとき。
 いやー。ええわぁ。おじさんもよく旅行いくんやでー」
「そうですよねー。

 いや。でも、もう、若くもないんですけどね。。。

 どこに行かれるんですか?」
「主に東南アジアやねー。去年台湾行ってきたよー。友達とねー。
 ほら、おっちゃん、かみさんにとうに逃げられたからさぁ」


久々の関西特有の
タクシーの運転手さんとこの会話。


なんかなつかしい。


「気をつけて帰るんやで!!」
「おっちゃんもいい旅を!!!」
「おう!」


なんてノリノリで別れて実家にたどりついたら
母が待っていた。


「おかえりー。あらー。また丸なったんちゃう?」
「あ。ばれた?明日からご飯食べへんから」
「もう、そんなんやめてちょうだい」
「まぁ、無理やねんけどな」


またなつかしい感じ。
帰ってきたんやなぁ。


しみじみ。