サスライノヒビ -2ページ目

謎の名店 in プラハ

レストラン

プラハ滞在中
3回も通ってしまったレストランがある。

プラハに着いた初日。
とりあえず
ご飯でも食べにいこう。と
ホテルの人におすすめレストランを聞いて
出かけたのが
レストラン「Ever Green 」だ。

外から1歩入ると
そこはもう独自の時間の流れる場所。
書斎のようなスペースになっていて
下へ続く階段がある。

階段を下りて
再びドアを開けると
素敵な笑顔の男性が迎えてくれる。

雰囲気と第一印象は
文句なしに合格である。

そして
問題の料理。

これが
ものすごく
ものすごく
美味しいのだ。

チェコ料理をはじめて食べる私たちに
ものすごく良い印象を与えてくれた。

スターターも
メインも
デザートも
もう
すごく
繊細な味付けで
大満足だ。

yuちゃんはロンドンで
イタリアレストランで
働いているのだけど
「1度の滞在中に何度も来るお客さんがいて 
 その人の気持ちが今まではわからなかったけど
 今回わかった」
と言っていた。

そう。
その通りだ。
あまりに美味しいから何度でも通って
色んな料理を試したくなるのだ。
この雰囲気も
一度だけじゃなくて
何回も味わいたくなるのだ。

そして
2度目の訪れたのは
yuちゃんが帰る前日。

ドアを開けると
笑顔のサービスが素敵な彼が
「あ」
という顔で迎えてくれた。

1度目に頼んで
なかったお料理を聞いてみると
やっぱり今回もなかったので
彼がおすすめしてくれた別の料理を頼む。

やっぱり美味しい。

なんだろうね。
この美味しさは。
ここのシェフはいったいどんな人なんだろう。
きっと女性に違いない。

なんて勝手な想像をしながら
二人で満足しまくって
ガツンガツン食べた。

そして
yuちゃんが帰っても
一人でここに来よう、と決めた。

3度目訪れたのは
私がプラハを去る前日。

ドアを開けると
笑顔のサービスが素敵な彼が
やっぱり
「あ」
という顔で迎えてくれ
そして
私の後ろにyuちゃんがいないかどうか
確かめるそぶりをした。

かわいいなぁ、
おじちゃん。

「一人でもいい?」
と聞くと
再びにっこり微笑んで
暖炉の見える席に案内してくれた。

暖炉の火をみながら
周りの人の何語かわからない話を聞きながら
ワイン、スターター、メイン、デザートと
全て完食。

本当に美味しいし
本当に素敵なお気に入りのレストラン。

とりあえず私たちが手に入れたシェフ情報。
シェフは太っているということと
男性だということ。
本当にいったいどんな人が
あんなに美味しい料理を作っているんだろう。

誰かプラハに行く方がいたら
ぜひ
訪れてください。

確実に
ほっぺたが落ちます。

雪のプラハ

プラハ2

お土産屋さんで見たポストカードが
ものすごくキレイで思わず買ってしまった。

雪景色のプラハだった。

プラハは
とても冬の似合う街だと思う。
夏に来たことないからわからないけど
寒い中
真っ白い息をはきながら
寒ーい!
と言って
ホッとワインなんか飲みながら
街を歩くのが
とても素敵に思える街だ。

寒いけど
たぶん0度もないけど
冬に来てよかったと思える。

yuちゃんと
「寒いけど私らが寝ている間に雪が降って
 起きたらつもってる!
 なんてことが起きたら最高だね。」
と言っていたのだけど
残念ながら
彼女がいるときに雪は降らなかった。

けれど
ひとりになった次の日の朝。
雪が降った。

起きた時間が遅かったため
だいぶとけていたのだけど
それでも
この冬はじめての雪に出会えた。

毎年
大雪に見舞われる場所に暮らしたら
こんな、のんきに喜んでられないんだろうなぁ、
と思いながらも
やっぱりのんきに喜んでしまった。

yuちゃんに雪景色のプラハを見せたくて
ウキウキで写真を撮りながら
街を歩いた。

ウキウキの心とはうらはらに
体の芯から冷えるらしく
関節が痛くなってきて
時折現実に戻る。

けれど
本当に
冬が似合う街だなぁ。

プラハの持つ魅力

プラハ1

プラハに行ったら?


今回のヨーロッパの旅の間、

たくさんの人に言われた。


そして

私も誰かに

「どこへ向かったらいいと思う?」

と聞かれたら

「プラハに行ったら?」

とすすめるだろう。


この町はとても魅力にあふれている。

今回の旅の中で

間違いなくお気に入りの場所に入る。


歴史的な情景や

目の前に広がる風景、

人の感じ、

食べ物、

伝統工芸など

どれも好みだ。


毎日同じ風景を見ても

朝歩いても

夜歩いても

毎日、違う色を持っていて

違う発見を感じさせてくれる。


ただ歩くだけで

ウキウキできる町だ。


ほかのヨーロッパは

何か目的がないと

つらい場所もあると思う。

食べ物、とかショッピング、とか芸術、とか。


でもここは

目的なく

ただ、どこかに行きたい人。

旅に出たい人に

しっくりくる町だと感じた。


だから、誰にでも

自信を持って勧められる。


とっても寒いけれど

冬のプラハに来てよかったと思える。

夏のイメージは知らない。


けれど

ここは冬が似合う。

本上まなみ似ドイツガール

プラハへ向かう電車の中で

とってもかわいい女の子が斜め前に座っていた。


本上まなみ似だ。


ときどき携帯を眺めたり

CDを変えたり

コーヒーを飲んだりしている彼女が

なんとなく

私の視界に入っていた。


乗り換えのホームで

まなみが私の電車の乗り換えが書いてある紙を

覗き込んできた。


同じ電車に乗る事がわかり

二人で電車に乗り込んだ。


「ずいぶん長旅ね」


という彼女と

お互いのチケットの話や

どこへ向かうか、という話をした。


まぁ、年下だろうなぁ、しっかりしてるけど。。。


と思った矢先に

年齢の質問が来た。


正直に答えると

まなみは丸い目をさらにまん丸にして

「私よりも10歳以上年上なの???」

と驚いた。


え?

ちょっと待ってください。

ってことはあなた

18歳ですか?


「ううん。17歳」


Makiちゃんと話をしていたときに

気づいたのだけど

以前は年上の方との出会いのほうが多かったのに

最近は年下ばかりだ。


私も年をとったな、と思うのだが

確実に

私が10代後半や20代前半の頃よりも

今の時代の人のほうが

しっかりしている気がする。

というか

私がしっかりしていないのか?


まなみはコロコロとよく笑い

家族の写真などを見せてくれたりした。


長い12時間の中の数時間。

とっても楽しく過ごせた。

待ち合わせ

スイスからチェコに向かう。


チェコはプラハでYuちゃんと待ち合わせをしているのだ。


どうしてもプラハに行きたいと思っていた。


なんとなく今回行かないと

行けない気がした。

ほかのヨーロッパなら

また別の機会に行ける気がしたのだけど

プラハは今回逃がすと行けない気がした。


そしてタイミングよく

Yuちゃんも行ける事になったので

待ち合わせをする事になった。


ガイドブックも何もなく

きちんと下調べなく

向かう事になったため

ものすごく不安だ。


一応、Makiちゃんの家で

通貨についてとおいしいご飯については

ネットで調べた。


朝5時45分起床で

12時間くらいかけての

電車での道のり。


今回はパソコンも持ってきていないので

やることもない。


音楽を聴いたり

Makiちゃんのくれたおにぎりや

おにぎりせんべいを食べ尽くしたり

寝たりして過ごす。


今回の旅で私が覚えた事のひとつ。


それは「無」になる

ということ。


なかなか何も考えずに過ごす事って

難しいのだけど

長旅は時間がありすぎて

いろんなことを考えすぎてしまう。


それはそれは

すごいイマジネーションの世界が広がる時間なのだけど

それにも疲れてきた頃

「無」になることを覚えた。


日本にいたら

もったいなくって

こんな時間持てないなぁ、、、

と思いながら

私はいつも「無」になる。

あっという間

スイスの滞在が

あっという間に過ぎていった。


3年半ぶりくらいに会ったMakiちゃんと

しゃべり続け

特に観光をするわけでもなく

一緒にスーパーに行ったりして

「これ美味しいんだよー」

「えっ。じゃあ買ってみようかな」

なんて感じで過ごす時間が

とっても幸せだった。


妊娠した彼女は

とっても幸せそうで、

だんなさまもとっても素敵で、

会いに来て

その姿が見れて

私も幸せになれた。


人の幸せはうらやましいけど

でもそれ以上に

よかったねぇ。

と思えるようになった気がする。


あたたかい空気に包まれた

5日間。


ありがとね。

Makiちゃん&クリちゃん。


元気な子供ちゃんを生んでね。



ものすごく勝手な私


ドイツからスイスに向かっている。


ハンスとクラウディアが
お昼ごはんに、と
私が大好きで
朝ごはんに出ると食べ過ぎてしまう
プリッツェルやらチョコレートをもたせてくれて
とてもさみしそうに見送ってくれた。


朝ごはんのときも
ハンスが

「これからしばらく
 Toshikoがいなくなったら
 この部屋からは景色しか見れない。。。」
と何度もつぶやいた。


愛が大きすぎて
おなかいっぱいで
窒息気味で
逃げ出す事ばかり考えていた私だけど
なんだかとっても
さみしく感じた。


彼らは全くの他人である私を
娘のように扱ってくれて
全て良かれと思って
していることなのに
きっと
私は彼らのことを傷つけることをいっぱいしている。


私は本当に勝手だなと思う。

勝手だ。


だから実の母にまで
「あんたは人を思いやる心の足りない
 自分勝手な冷たい人間や」
としょっちゅう言われるんだ。


よくわかっている。


ごめんなさい。


翼をください

外国にいると
色んな人に
「日本語の歌を歌ってほしい」
と言われる。


まともに
歌詞もなく
歌える歌なんか
全くない私が
ときどき
歌うのは

「翼をください」


最初はことわっていたのだけど
「歌」って
歌詞がわからなくても
人に伝わるものだから
感謝の気持ちなどをこめて
音痴だけれど
歌ってみている。


でたらめと思われる
「翼をください」


ハンスとクラウディアに

歌詞を説明しながら

バジルに
「鳥になりたい」
と言った日のことを思い出した。


「Toshikoは生まれ変わったら何になりたい?」
「もう一回人間でいいよ」
「人間以外で」
「鳥。。。かなぁ」
「なんで?」
「え?飛びたいから」
「不思議だね。Toshikoはカラスと鳩が嫌いなのに
 鳥になりたいの?何鳥?」


きちんと
ものごとを考えずに
感覚で話している私は苦し紛れに

「かもめ。。。」
と答えたのだった。


でもね。
鳥になってみたいのは
本当。


この大空に
翼を広げ
飛んでいきたいよ。


きっと
下から見ている
いつもの空とは
全く違う
風景が広がる。

青い空と

akii

黄色の葉っぱの
コントラストを見ていたら
6年前の
秋の日を思い出した。


会社に入社したその年。


はじめて
一人で
大阪城に撮影に行ったあのとき。


何度
編集しても
部長のOKが出ず
何度も
何度も
大阪城に再撮影に行って
それでも
OKが出なかった。


もう
このまま
一生
大阪城から出てこれないのかもしれない。


ずっとそう思いながら
撮影していた。


はじめて撮影に行った日は
まだ葉っぱが
綺麗な色で
木を彩っていたけれど

最後の方は
もう
ほとんど
散ってしまって
葉っぱなんか
なくなっていた。


「秋の大阪城」
というタイトルだったのに
完成したのは
冬だった。


OKをだした日の
部長の顔を
私はまだ憶えている。


6年前の
秋の日。


はらはら

部屋から見える

大きな木の
葉っぱが

陽のあたる中

はらはら散っていた。


地面を見たら

はじめてここに来たときに見たよりも
確実に

黄色の絨毯は
層が
厚くなっている。


のんびりと
過ごしているので


時がなかなか
たたないなぁ。


と思っていたのだけれど

もう
1週間以上
この木を見続けている。


いつまで
この葉っぱは
散り続けるのだろう。