サスライノヒビ -4ページ目

今の私を動かすもの

tukuru


新しい出会い
たくさんの笑顔
直感

タイミング

数々の経験

発見

言葉

想像

未来

見たことない景色

太陽

青い空

青くなくても空


フランスパン

朝一杯のコーヒー

好きな音楽




友達からのメール

もちろん友達

家族

あなたの声


書ききれない


それは今の私をつくるもの

またね!

ボルドーにいた時。


Kyoちゃんとの別れ際に
私が言った
「またね!」という言葉に対して
ヘーゼルが
「どういう意味?」
と聞いてきた。


See you againだと
教えてあげると
彼女は何度も何度も
「またね」を繰り返していた。


サンフランシスコからニューヨークへ移るとき、
ニューヨークを出るとき、
日本に帰ったとき、
旅の間。


私は何度も何度もこの台詞を言った。


See you againと
またね。


また会えるかもしれないし
会えないかもしれない。


でも
私はこの言葉を繰り返す。


夏に日本に帰った時に
一度だけお会いした方が
お国に戻ったことを友達のブログで知った。


ちょうどKyoちゃんに「またね」を言った
次の日だった。


10年間?日本に住んでいた韓国の方。


なんとなく漠然と
私が日本に戻ったら
一緒にご飯を食べるものだと
思っていたので
とても驚いた。


そして
なんともいえない
心になった。


でも、また会えるのかもしれないし
会えないのかもしれない。


彼女だけじゃない。
他の友達もみんな。


でも、
もう一度会えたら
たぶん
私はまた言うのだ。


出会いがある限り
この言葉を使い続けるのだ。

きっと。

朝の海の散歩

bia1

昨日決めた通り
散歩に出かけた。


昨日の海より
穏やかな音を持っている。


そして朝特有の色。


海の青は深く
空の青は
赤と水色に混じる。


空気は澄んでいる。


なんていい天気。


人が海に入るのを見ていたら
思わず
靴を脱いでしまった。


濡れた砂を踏みしめて歩く。


足にかかる水は
そんなに冷たくない。


どちらかというと
こそばゆい。


大きく深呼吸して
今日の1日がはじまる。

海育ちの人

umi

海育ちか
山育ちか。


私はどちらかというと
海育ちなんだと思う。


だからといって
泳ぐのは苦手で
背泳ぎしかできないから
海に投げ込まれたら
もう最後だし
サーファーでもないし
しょっちゅう
海に出かけているわけではない。


ただ
海を見ながら過ごす日々が多かった。


神戸には
海も山もあるのだけれど。

小さい時から
毎日
海を眺めていた。


朝の散歩の時間。


毎朝、海の見える場所まで行って
朝の空気を吸って帰る。


お出かけする時の電車の風景。


進行方向右側は海。
進行方向左側は山。


私はたいがい
右側を選ぶ。


海を見ているとココロが和むし
色んな思いがよぎる。


晴れた日のキラキラ光る海を見ると
海しかないだろう、
学校なんか行ってられっか。
と思う。


水の音は
お母さんのお腹の中の音なんだと
誰かが言った。


海の音は時に激しく
時に穏やかだ。


そして
海は人に似ている。


温度や感情。
時にあたたかく
時に冷たく
時にやさしい。


私は
結構
海が好きだ。


だから海育ち。

そんなことを

ビアリッツの海で一人思った。


ある日の
雨のあとの晴れの時間。


あ。

明日の朝、
海を散歩しよう。

ビアリッツ&バイヨンヌ  チョコレートの街

gatou

全くノーチェックだったこの街。
全く来る予定はなかった。


Kyoちゃんと出会ったとき
彼女が
次はビアリッツを目指すと言った。

ビアリッツはバスク地方と呼ばれるところで
フランスのチョコレート文化の発祥の地だという。


それを聞いて
少し興味がわいた。


それでも時間ないし。
と行くつもりはなかったのだけど
なんとなく
ボルドーの滞在を一日減らして
行ってみることにした。


今回はそういう思いつきもかなり多い。
だから、無駄な動きも多いのだけど。。。


来た日はあいにくの雨。

海が近いのに。。。と嘆く気持ちもありながら
いざチョコレートを求めて
数々のショコラティエやパティスリーへ。


探さなくても
街中にチョコレート屋さんがあるのだけど
Kyoちゃんに聞いていた
いくつか
お目当てのお店があった。


しかし、ボルドー滞在中
数々の理由で甘いものを食べ過ぎた私。


美味しいと評判のチョコレート屋さんが多かったり
お目当てのカヌレの発祥の地というこや
ボルドーの近くのサンテエミリオンが
マカロンの発祥の地だったり
ヘーゼルが毎日
美味しいデザートを
作り続けたことなどがあげられるのだけど、
そういったわけで
私の体は
もうそんなに甘いものを欲していないようだ。


それでも、せっかく来たのだからと
焼き菓子のガトーバスクや
この地方の象徴であるベレー帽をイメージした
ガトーベレーなどを試してみた。


甘すぎる。。。

なんてヘーゼルのデザートの甘さは
ちょうど良かったのだろう。。。


やっぱり
私の体はもう甘いものは欲していないみたい。


次は辛いものを目指して
旅に出ようかしら。

ヘーゼルのスイーツ

hazel

なんてあまあまな響きなんだろう。
彼女の名前の由来は
もちろん
ヘーゼルナッツらしい。


彼女の元々の職業は
パティシエ。


スコットランドで
彼女のお母さんの
パンやスイーツを作る姿を見て
そして毎日食べまくっていた私は
彼女がパティシエになったのもすぐ理解できた。


きっとお母さんの背中を見て
育っている。


お母さんにパンの作り方を習いたい、
とバジルに言ったとき
「お母さんに習わなくても
 僕が教えてあげるよ、
 僕もずっとお母さんとパンを作っていたから。」
と言った話を彼女にしたら
彼女曰く
「お母さんがNo.1コック。私は2番目。
 バジルは私の次。」
らしい。


「はじめてスイーツを作ったのはいつ?」
と尋ねたら
「たぶんまだ赤ちゃんのとき!
憶えてないよ。」
と答えた。


ルービーがお母さんの横で
粘土をこねるようにパンをこねていたように
彼女も小麦粉と育ったのだろう。


彼女の両手首には
小麦粉をこねる時にできたという
コネダコがある。


毎日のように
一緒にデザートやごはんを作ったのだけど
その手つきが素晴らしい。


彼女もお母さんと一緒で
体で料理をしている。


特にデザートが素晴らしい。


私が作ってもらった
数々のデザートは
「フォンダンショコラ」「バナナブレッド」「レモンタルト」


ただ作るだけではなく
毎回、お皿の上でアートする。


そして
どれも美味しいと評判のお店より
美味しいと思う。


日本に帰ったら
またお菓子教室に通おうかなぁ、と
漠然と思いながら
毎日ぺろりとたいらげた。


ごちそうさまでした。

ボルドーでの滞在

バジルとヘーゼルのおじいちゃんは
なんとシャトーに住んでいる。

だから今私は
シャトーに滞在させてもらっていたりする。

短期間だけれど
ちょっと贅沢すぎて
よだれが出ている。

今まで泊まってきたホテルなんかと
くらべものにならないくらい快適で
ちょっとどうかしてしまいそうだ。

ひとつひとつのディスプレイが
全て素敵で
思わず見入ってしまう。

お庭にプールがあったりして
それもまた素敵だ。
目の前のグリーンを見ながら
泳ぐなんて贅沢すぎる。

そこのプールで泳いでいた時
なんだか銃声のような音がした。
「何の音?」
とヘーゼルに聞いたら
「狩りの音だ」
と答えた。

このあたりではみんな狩りをして
夕食にしたりするとのこと。

そういえば
おじいちゃんと出会った時に
籠を持って
「夕食の材料を手に入れてくる」
と出かけていった。
畑で野菜でも手に入れてくるのかと
思っていたけど、
そうか、あれは
狩りをしにいく、ってことだったんだ。

色んな生活がある。

その後も何度も銃声を聞いた。

けれど
私はのんびり空を見ながら
プールに浮かんでいた。

ボルドーでの出会い

私がボルドーに来た目的。
それは
友達のバジルの
妹ヘーゼルとおじいちゃんに会うことだった。

それだけのためにボルドーに来たといっても
過言じゃない。

あ、でも
大好きなカヌレはボルドーで生まれているから
美味しいカヌレ探しも
あるけど。

でも、とりあえず
なんだか
ものすごくヘーゼルのことを心配している
バジルのかわりに彼女に会いにきた。

写真でしか見たことのなかった彼女。

しかも会う頃にはすっかり
その写真の顔も忘れていた。

けれど
出会った瞬間わかった。

バジルにそっくり。
顔の作りもだけど
表情の作り方がそっくりだ。

すぐに打ち解けて
大騒ぎでしゃべりまくった。

おじいちゃんも素敵な紳士で
3人でディナーを作り
(私はお皿をならべて見てただけ。。。)
夕食タイムとなった。

なんだか
素敵なボルドーの生活がはじまる
そんな気配がした。

旅は道連れ  ボルドーへの道のり

Kyoちゃんが
「次はどこを目指すんですか?」
と訪ねた。

「明日、ボルドーへ行くねん」
「え?私もボルドーに行く予定なんです」

じゃぁ、一緒に行こう。
とまた明日会う約束をして
お互いがホテルに帰った
レンヌの夜。

約束通り
次の日、駅で再び会い
二人でボルドーを目指した。

しかし、なぜだろう。
電車は時間通りに来ない。

ナントという駅で
乗り換えが必要な私たちは
きっとその時間には乗れない。

乗り換え電車に
乗れないなぁ、と思いながら
でも、また次の電車が
すぐ来るのだろう。と
遅れてやってきた電車に乗ったのだけど
電車の中で
夜まで次の電車はないと言われる。

なにー??

そしてさらに
電車のトラブルで
とりあえず途中で電車をおろされ
そこからバスで
ナントの駅まで行かなければ
ならないという。

それでナントに行っても
電車に乗れないんだったら
レンヌまで帰って
別のルートで行った方が懸命か?
と駅員に聞いたら
「そうだね。パリまでいって
 再びボルドーを目指した方がいいかも」と言われ
レンヌまで戻り
駅員に再び聞いたら
「レンヌからナントまでバスで行って
 そこから14時発の電車に乗れば
 18時過ぎにはボルドーに行ける」

何が本当かわからないので
何度もその情報はほんまか?と
念を押し
ほんまや、ということになり
新しいチケットをもらい
コーヒーブレイクをはさんで
いざ出発。

朝、駅で待ち合わせをしたのが
8時半。
ボルドー着が18時15分。

約10時間に及ぶ
ロングジャーニー。

一人だったら不安だったり
泣きそうになりそうな状況だけど
二人だったので
大丈夫だった。

お互いの持ち寄った
食べ物を食べながら
ピクニック気分で
いろんな話をしまくり
充実した時間を過ごす。

パティシエの彼女とは
食べ物の話でも
盛り上がりまくった。

彼女とは明日も一緒にボルドーをまわる。

明日は
私のトラブル体質が
出てこないことを祈る。

レンヌで芝居を  Droles de dedales


レンヌに来たその日。
ホテルを探すために
ツーリストインフォメーションに立ち寄ったのだけど
なんとなく気になるポスターがはってあった。

2人の道化(クラウン)の写真がデザインされている。

しばらく目が離せなかったのだけど
よく見たら
日程が12日からだった。

「明後日だ」
見れる。

ということで早速チケットをゲットした。

私の演劇のルーツはフランスにある。

と言ってもそんな大層なことではない。
大学時代に演劇を専攻していた時の
演出家がフランスの演劇学校出身で
私たちが習った演劇も
そこの学校のシステムを取り入れている。
それだけの話だ。

けれど、私が
大道芸パフォーマンスの魅力に取り付かれたのは
はじめてフランスを訪れた時に見た
大道芸がきっかけだし、
この土地でいくつか
演劇やらをみれたら、と思っていた。

今回の旅
というか
アメリカの留学からずっと
私がこだわっていることは
「出会い」「食」「エンターテインメント」だ。

今の私はこれがある限り
生きていける。
みすぼらしいものを着ているけど
これに関しては
お金は使おう、と
決めている。

今回もなんとなく気になって
チケットを取ったけど
結構楽しみにしていた。

道化というのは
人を笑わせたり
冗談を言ったりするのだけど
いつでもとっても素直だ。
自分の感情に嘘はつかない。

シェイクスピアの喜劇には必ずこの道化が出てくる。

今回の2人の道化。

一人は黒いスーツに身をまとい
もう一人は飛行機乗りの格好をしている。
紅の豚のようだ。

彼らは満月の夜に出会う。

そして、お互い
空飛ぶことを夢見ていることを知る。

羽を靴や肩につけて
飛ぶまねごとをしたりして
遊んでいるのだけど
飛べないなぁ、と思い悩む。

けれど
ある日、
飛行機の作り方の書いてある紙をゲットする。

それは身近にある
樽などで作れるものだ。

飛べるかもしれない。

ワクワクしながら
材料を集め
ドキドキしながら
飛行機を完成させる。

飛べるかもしれない。

二人で樽でできた
飛行機に乗り込み
いざ出発。

飛べるんだ。
空高く高く。

そして彼らは空を知る。

飛んでいるんだ。
今。

でも、誰もが知っているように
そんなものじゃ飛べない。

彼らを乗せた飛行機は墜落してしまう。

やっぱり飛べない。

最後の結末は予想がついたのだけど
それでも
飛ばせてあげたい、
飛び続けてほしい、
と会場中が望んでいた。

哀しい最後。

でも、きっと彼らは幸せだったんじゃないだろうか。

私も飛びたいよ。
空高く。
高く。
ね。